Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

二

皆んなで止めるのも聴かず、小僧の亀吉をつれて横町の風呂へ行ったまではよかったが、帰りには覆面の曲者三人に取巻かれ、命からがら逃げ出した」

「怪我はなかったのか」

「元結を切られて、サンバラ髪になりましたが、怪我はなかったようで、――もっとも小僧の亀吉は肩口を少し斬られました。人が来なかったらどんな事になったか解りません」

「守随ともあろうものが、内湯が無いのか」

「恐ろしく立派なものがありますよ。でも若旦那は町風呂の広々としたのが好きなんだそうで、――それに、こいつは内証ですがね、箔屋町の桜湯にはお浪という凄いのがいますよ。へッ、若旦那はそのお浪に熱くなっているんで、店中で知らない者はありませんよ」

ガラッ八はそう注を入れて、自分の額をピタリと叩くのでした。

桜湯のお浪という湯女の噂は、平次も薄々は聞いております。そのころ江戸中に流行り始めた町風呂の湯女には、どうかするととんでもない代物――美しくも凄くもあるのがいた時代です。

二

ガラッ八の話は近ごろ怪奇なものでしたが、平次は大して驚く様子もありません。

「若旦那を脅かして、その女から手を引かせようというのか」