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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

ちょうど亥刻(十時)ごろ、堅く絞った手拭で身体を拭いていると、後ろからそっと忍び寄って、いきなり井戸の中へ若旦那を突き落した奴がある」

「あぶないな」

「幸い井戸は浅いから助かったが、深い井戸なら一とたまりもありませんよ」

「三日前の晩の亥刻というと月が良かったな」

平次は指などを折りながら神妙に聴いております。

「それから翌る日秤座の守随の店先、若旦那が坐っている帳場へ、どこからともなく吹矢を飛ばした奴がある。幸い若旦那が煙草に火を点けるつもりで、ヒョイと首を下げた時だからよかったものの、そうでもなきゃ眼玉を射貫かれるところでしたよ。後ろの柱へ五分も突き立った吹矢を引っこ抜いて見ると、油でいためた鉄のような古竹に、紙の羽根を巻いた六寸あまりの凄い道具でさ」

「その吹矢はどこから飛ばしたんだ」

「隣の空家の二階ですよ。店中の者が飛んで行ったが、曲者は待ってはいません。窓のところに、何の禁呪か知らないが、赤い手絡ほどの布が、ヒラヒラと下がっていたそうで」

「それから、三度目はどんな術でやって来た」

「あんまり物騒だから、若旦那を外へ出さないようにし、用心棒の狩屋角右衛門というヤットウのうまい浪人者を初めとし、番頭手代多勢で見張っていたが、若旦那の兵太郎は気象者で、そんな事を気にもかけません。