Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

六

平次の助け船に七助は膝を進めました。

「思い当ることがあるだろう。後さきのことを詳しく話してみるがいい」

「あの晩お隣の文次郎さんは、風呂へ行ったことにして、私の娘と俎橋の辺で逢っていたそうで――」

「そんな事だろう」

「それに、私は曲者の逃げる姿をチラリと見掛けましたが、生垣を飛越した様子が、大抵の身軽さじゃございません。私も若い時分は鼬とか何とか言われた人間ですが、四尺以上で幅のある生垣を夜目にああ器用に飛べるものじゃございません」

七助から聴き出したのは、大方そんな事だけ。

「それだけでも大変役に立つよ。――ところで、言うまでもないことだが、逃げたり隠れたりするようなことはあるまいな。鼬の七助という名前は事と次第ではこの場限り忘れてやるが」

「有難うございます、親分さん」

帰って行く平次を、もう一人、隣の部屋で拝んでいる者がありました。鼬の七助には似もやらぬ美しい娘。――それはお菊の泣き濡れた痛々しい姿です。

六

「さア、判らねえ、親分」

それから二三日経って、ガラッ八はいきなりこんな事を言い出したのです。

「うるさい奴だな。――お嘉代を刺して二百九十二両を盗った曲者なら分っているじゃないか」