Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

その中にはずいぶん見当外れの馬鹿な事件もありますが、十に一つ、どうかすると、三つに一つくらい、面白い事件がないでもありません。

「こんどのは大丈夫ですよ」

平次はとうとう神輿をあげました。神田から巣鴨まで、決して近い道ではありませんが、道々ガラッ八の話は、平次の退屈病を吹き飛ばしてくれます。

「金が出来て暇で暇で仕様がなくなると、人間はろくでもない事を考えるんですね」

ガラッ八の話はそんな調子で始まりました。

「お前なら差向き食物の事を考えるだろうよ。大福餅の荒れ食いなんか人聞きが悪いから、金が出来ても、あれだけは止すがいいぜ、八」

「井筒屋重兵衛は疝癪で溜飲持だ。気の毒だが金に不自由はなくなっても大福餅には縁がありませんよ――浅ましいことに重兵衛は骨董に凝り始めた」

「ヘエー、そいつが大福餅の暴れ食いよりも浅ましいのか」

「貧乏人から絞った金で、書画骨董――わけてもお茶道具に凝り始めるなんざ、良い料簡じゃありませんよ」

「それがどうしたというのだ」

平次は次を促しました。ガラッ八の哲学に取り合っていると、巣鴨まで辿り着くうちに、話の底が乾きそうもありません。