Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme
四
「へッ」
八五郎はその視線を避けるように首を縮めます。この小娘が何を言い出すか、危なくて危なくてたまらない様子でした。
四
近所の衆から一と通り訊きましたが、何の手掛りもなく、路地を入った者も出たものも、半次、助七、お秋のほかには見たものもありません。
それに、死人に対する遠慮があったにしても、水本賀奈女の評判はまことにさんざんです。
「これだけ評判が悪いと、死に花ですね。――皆んなをこんなに喜ばせるんだから」
ガラッ八はまたとんでもない事を言います。
「馬鹿野郎、何という口をきくんだ」
「ヘエ」
ガラッ八の無遠慮な口をたしなめながら、その晩は引揚げる外はありません。
翌る日、朝の内に賀奈女の家へやって来た平次は、思いも寄らぬ事を発見しました。
「八、ここは路地の奥でどこからも見えまいと思ったら、横田若狭様邸内の火の見櫓から一と眼だね。――昨夜は暗くて気が付かなかったが――」
縁側に立った平次は、左手に近々と建っている、火の見櫓を見上げるのでした。
「賀奈女もそれを気にしていましたよ。でも、あの調子だから、火の見櫓から見下ろされるのを承知で大肌脱ぎか何かで化粧していたんでしょう」