Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

六

お願いだから、死んだ気になって働いて、元の身上の半分でも拵えて下さい――って」

「…………」

「私は坊主になった気で働きますよ、――賀奈女にもいよいよこれで縁切りだ。心の隅に残った未練も、さっぱりとなくなってしまいました。それじゃ親分」

帰って行く伊勢屋新兵衛、ガラッ八がいくら眼顔で知らせても、平次は縛ろうとも呼び戻そうともしません。

六

「お秋は? 親分」

「あの女じゃない、許嫁がどうしたか知らないが、――あの女ではあるまいよ」

「師匠を殺しておいて、豆腐を買いに出たんじゃありませんか、その後へ半次と助七が来たとしたら」

八五郎もなかなかうまいところを考えます。

「あの女には、荒縄で賀奈女は殺せない。賀奈女の方が力も才智もある。――それに、師匠を殺して、豆腐を買って来る胆力はあるまい。――豆腐はちゃんと買って来ている。――本当に殺す気なら、まだ外に折があったはずだし、もう少し騒ぎ立てるわけだ」

「そんなものですかね」

「それより、庭へ喜三郎が来ているじゃないか、――外へ出て話を聴こう――。八、お前も一緒に来るがいい」

平次は草履を突っかけて、大急ぎで庭へ出ました。