Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

「意見というと?」

「染吉と私は湯島に生れて湯島に育って、本当の幼友達でございます。私はこの通り分別も工夫もない人間で、親譲りの小さい炭屋を、後生大事に守っておりますが、染吉は働き者で派手好きで、親譲りの縫箔屋を嫌い、いろいろ儲かりそうな仕事に手を出して、派手な暮しをしておりましたが、そのために内輪が苦しくなるばかりで、近頃はひどい借金に悩んでおりました。久し振りで逢った幼馴染の私は、自分の廻らない智恵も忘れて、ツイ意見がましい事も申したわけでございます」

「フム」

「すると染吉は、近頃いろいろ考えた末、危ない商売とフッツリ縁を切って、本当に堅気になるつもりだから安心してくれと申します。私は――儲けるより溜める方が早い――というと染吉は『俺も今になってつくづく悟った。――いずれ銭形の親分のところへでも行って、詳しく申上げ、悪い事から足を洗いたいが、お前は銭形の親分を知っているなら一緒につれて行ってくれ――』とこう申しておりました」

「それから」

「一度は薄情な仕打ちもした許嫁のお芳にも、今晩は逢って心から詫びをするつもりだ。長いあいだ悪い夢を見たが、お芳はこの染吉を勘弁してくれるかしら?――と染吉はそんな事を言っておりました」