Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

やっぱりお見えになったと、泊ってきたことを残念に思う。出張先から帰ったら、コンテさんが千草に来ていらっしゃるという。

和服姿の良人を改めて二階へお通しする。三人で飲む。宮崎、北山、別所さん達のことをお話したら叱られてしまった。

「君の気持ちは分かるよ、でも、断わんなさいよ。第一失敬だよ。かりに僕の妻じゃないか。僕は不愉快だな」

ごめん、ごめん、ごめんなさい。コンテさんも太宰さんと一緒になって、“貴女、駄目ね”なんて言うんで、苦笑する。

「遊んでやって下さいよ。この人の良いところは、人の悪口を言わないことね。僕は随分言うけど。この人の言うのはまだ一度もきいたことがないよ。君はいい友達をもっている。幸せだよ。僕にはない」

いやいや。悲しいお言葉ばかり、帰るコンテさんを送って御一緒に吉祥寺までいき、西山へ泊る。

さっきは、珍しく遊んでやって下さいと、度重ねて仰言ったお言葉が少し気になっていたけれど、その意味が分かった。独りで死ぬと仰言るの。

「駄目だよサッチゃん。十月まで保たないよ。憔悴しちゃったよ。寝なきゃあならないんだ」

「誰か、いい人を見つけて、幸せにおなり」