Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

三月十一日

お互い私達は思いやりすぎて、ときどきこうしたことが起こる。

どうしても別離などのできない私達のこころ、一層愛情を深め、信頼を高めて生きていこうと暁を迎える。

伊豆の地平線は、お乳の先にふれるくらいのところと書かれてあったけれど、ここでみる地平線は私の瞼のあたり。

今日は太宰さんお疲れの様子。小半日、うつらうつら。

三月十一日

昨夕のこと、二度目の女中さんに「志」をあげるときのことばから端を発して、いろいろ御注意をうける。デリカシーの有無ということになるのです。危険でした。ひとりで生活しているうちにしらずしらずデリカシーというものが薄らいで来てしまったのでしょうか。ものぐさな心が、一人居のうちに強くなってきたのかも分かりません。これからはますますよい恋人になるために、改めて努力していかなければならないのです。加藤さん、岡本さん、コンテさんに御便りする。

日常生活の様々な慣例から一歩外へ出て手段や判断を迷うことは愚かしいことです。

(注・十一日付と十二日付の間に太宰治の寝顔がスケッチしてある)

三月十二日

雨霧がかかって美しい山上の眺め。

昨夕は悪感発熱して、ひとしきり寝苦しかった。