Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
春さん、どこも何ともねえだね? 怪我はしてねえな?
春子 ううん、でも胸のここんとこが痛い、この間の空襲の時に、なんか落ちてきて、ここへあたったの。
金吾 え? ええと――(着物をはだけて見て)おおこいつは、もしかすると骨が――ここが痛いかね?
春子 うん、少し痛い、でも大したことはないの。一郎は元気?
金吾 元気だ、ほら。
春子 おお、よかった! 私はどうでもいいけど、この子に怪我をさせたら、敏子や、それよりも杉夫さんに対して申訳ないと思ってね――食べるものだって、この子にはずうっと牛乳を買ってやったりなんかして――よかった!
金吾 そうでやすか。そうだ、春さんおなかがすいてべえ、ええと……(リュックの紐をといて、その底から紙包みをとり出して、竹の皮を開ける)握り飯が二つ三つある。これを食べなんし。
春子 ううん、私はちっとも食べたくない。金吾さん、食べなさい。
金吾 だって、ズーッと、春さん、何にも食べていねえんでがしょう。今の内にちょっと食べておかねえと――
春子 そうお、そいじゃ……敏子や敦さん、変りないかしら?
金吾 無事でがす、敦子さまは横浜の空襲で足をちょっと怪我しなすったが、大したことはねえ。