Japanische Klassiker mit Furigana
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ごじゅうのとう
五重塔
幸田 露伴
Lesen Sie 五重塔 (ごじゅうのとう) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 57.316 Zeichen · 111 Bildschirme
其二十八
何食わぬ顔で婢の答え、口禁めされてなりとは知らねば、おおそうか、よしよし、我は火の玉の兄きがところへ遊びに行たとお吉帰らば云うておけ、と草履つっかけ出合いがしら、胡麻竹の杖とぼとぼと焼痕のある提灯片手、老いの歩みの見る目笑止にへの字なりして此方へ来る婆。おお清の母親ではないか。あ、親方様でしたか、
其二十八
ああ好いところでお眼にかかりましたがどちらへかお出かけでござりまするか、と忙しげに老婆が問うに源太軽く会釈して、まあよいわ、遠慮せずと此方へはいりゃれ、わざわざ夜道を拾うて来たは何ぞ急の用か、聴いてあげよう、と立ち戻れば、ハイハイ、ありがとうござります、お出かけのところを済みません、御免下さいまし、ハイハイ、と云いながら後に随いて格子戸くぐり、寒かったろうによう出て来たの、あいにくお吉もいないで関うこともできぬが、縮こまっていずとずっと前へ進て火にでもあたるがよい、と親切に云うてくるる源太が言葉にいよいよ身を堅くして縮こまり、お構い下さいましては恐れ入りまする、ハイハイ、懐炉を入れておりますればこれで恰好でござりまする、と意久地なく落ちかかる