Japanische Klassiker mit Furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme
)わたしは預け物をうけ取りに来たのです。
李中行 (思い出して。)ああ、判った、判った。おまえさんは……あの人だ、あの人だ。
旅の男 ここの家に四五日御厄介になったことのある旅の者です。三年後の八月十五夜の晩には、必ず再びたずねて来ますからと云って、小さい箱をあずけて行った筈ですが……。
柳 ああ、わたしも思い出した。三年前の雨のふる晩に、泊めてくれと云って来た人だ。
李中行 見識らない人ではあるし、夜は更けている。むやみに泊めるわけには行かないと一旦は断ったのを、お前さんは無理に泊めてくれと云って、とうとうこの土間の隅に寝込んでしまったのだ。
柳 おまけにその明くる朝から病気になったと云い出して、私達もどんなに心配したか知れやあしない。
旅の男 まったくあの時には飛んだ御厄介になりました。それから四五日もここの家に寝かして貰って、再び元のからだになったのです。(頭を下げる。)今晩あらためてお礼を申上げます。
李中行 わたしの方では忘れていたが、成程そのときに、三年後の十五夜の晩には再びたずねて来ると云ったようだ。
旅の男 その約束の通りに、今夜再び来ました。
李中行 そう聞くと、なんだか懐かしいようでもある。