Japanische Klassiker mit Furigana
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
Lesen Sie 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集 (へいけがに) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 203.094 Zeichen · 411 Bildschirme
中二 嘘じゃ無いかも知れません。ここらには蛙のたぐいは沢山棲んでいますからね。
高田 併し三本足の青い蝦蟆なんぞは滅多に棲んでいないでしょう。
中二 (冷かに。)今のおやじの眼には、どんなひきがえるを見ても青く見えるでしょう。三本足にも見えるでしょうよ。
高田 (いよいよ不快を感じて。)そう云えばそうかも知れませんね。やっぱりあなたの方が現代人らしい。(又もや歩きまわりながら、思い出したように腕時計をみる。)ああ、いつまでもお饒舌をしてしまった。じゃあ、今夜はもうこれでお暇しましょう。
中二 まだなかなか降っているようだが、傘を持っていますか。
高田 なに、近い所ですから……。
中二 まあ、これを持っておいでなさい。(自分の洋傘を取って渡す。)
高田 じゃあ、ちょいと拝借して行きます。お休みなさい。
中二 おやすみなさい。
(高田は洋傘をさして表へ出で、下のかたへ去る。雨の音。)
中二 よく降るな。起きていても仕様がない。私も今夜は早寝をするかな。
(中二はランプを持ちて寝室に入る。舞台は暗くなる。)
舞台は再び薄明るくなる。雨の音。
(先刻の男二人は下のかたの窓を破りて忍び入りと覚しく、第一の男は手に火縄を振り、第二の男はマッチを持っている。