Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

で、俺は、この娘がいよいよ眼を覚ますのを待ち、服装などもすぐに御国振りの清らかなものに改めさせ、そしてその姿で地上の両親の夢枕に立たせ、自分は神さまに仕えている身であるから、仏教のお経を上げることは止めてくださるようにと、両親の耳にひびかせてやったのじゃ。最初の間は二人とも半信半疑であったものの、それが三度五度と度重なるに連れて、漸くこれではならぬと気がついて、しばらくすると、現世から清らかな祝詞の声がひびいて来るようになりました……。イヤ一人の小供を満足に仕上げるにはなかなか並大抵の苦心ではござらぬ。幽界に於ても矢張り知識の必要はあるので、現世と同じように書物を読ませたり、又小供には小供の友達もなければならぬので、その取持をしてやったり、精神統一の修行をさせたり、神様のお道を教えたり、又時々はあちこち見学にも連れ出して見たり、心から好きでなければとても小供の世話は勤まる仕事ではござらぬ。が、お蔭でこの娘も近頃はすっかりこちらの世界の生活に慣れ、よく俺の指図をきいてくれるので大へんに助かって居ります。今日なども散歩に連れ出した道すがら図らずもあなたにめぐり逢い、この娘の為めには何よりの修行……あなたからも何とか言葉をかけて見てくだされ……。