Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

私が初めてお目にかかった時のお服装は、上衣が白の薄物で、それに幾枚かの色物の下着を襲ね、帯は前で結んでダラリと垂れ、その外に幾条かの、ひらひらした長いものを捲きつけて居られました。これまで私どもの知っている服装の中では、一番弁天様のお服装に似て居るように思われました。

兎に角この両方は竜宮界切っての花形であらせられ、お顔もお気性も、何所やら共通の所があるのでございますが、しかし引きつづいて、幾代かに亘りて御分霊を出して居られる中には、御性質の相違が次第次第に強まって行き、末の人間界の方では、豐玉姫系と玉依姫系との区別が可なりはっきりつくようになって居ります。概して豐玉姫の系統を引いたものは、あまりはしゃいだところがなく、どちらかといえばしとやかで、引込思案でございます。これに反して玉依姫系統の方は至って陽気で、進んで人中にも出かけてまいります。ただ人並みすぐれて情義深いことは、お両方に共通の美点で、矢張り御姉妹の血筋は争われないように見受けられます……。

あれ、又しても話が側路へそれて先走って了いました。これから後へ戻って、私が初めて玉依姫様にお目にかかった時の概況を申上げることに致しましょう。