Japanische Klassiker mit Furigana
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やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme
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こゝで一つ、とんでもない余談だが、近年山岳文学の最高ナンセンスともいうべき小話を紹介する。今年の一月、劔沢で遭難事件があった時、富山県から出た捜索隊が強行して立山室堂に着き、一同「排泄した上小屋に入った」という記事が都下の大新聞に麗々しく出ていた。やれやれというので関東の連小便をやってから室堂に入ったようだが、そんなこと迄新聞に書く必要はあるまい。これは勿論雪に埋っている室堂の入口の雪をかきわけ、つまり排雪して入口を求めたことなのだが、富山あたりから電話か電報で「ハイセツ」と来たのを、冬の山についてまるで知識も想像も持たぬ東京本社にいる社員が、排泄として了ったにきまっている。
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我々も二種類のハイセツをして小屋に入り、ストーヴに火を焚し、炉に鍋をかけて飯の仕度をした。我々にとっては、一番楽しい時である。煙草を吸いながらボンヤリしていたら、酒が飲み度くなって来た。すこしは残っていそうな物だというので、ありとあらゆる瓶や樽をゆすぶって見たが、コトンともジャブンともいわぬ。あしたは平の日電の小屋だ、あすこには酒がワンワンとあるに違いないと思って大人しくしていた。