Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「その通りだよお品さん、金持の娘や女房を狙わないのは、何か仔細のあることだろう。とにかく、諸人の難儀を黙って見ているわけには行かねえ。乗りかかった船だから、思い切り突っ込んでみようと思うが、お品さん、手を貸して下さるかい」

「それはもう、本所から深川にかけて荒されているんですもの、どんな事でもして悪者を挙げなきゃア、父さんの顔にもかかわります。こちらからこそお願い申さなければなりません」

お品は膝に手を置いて、物柔かに平次を振り仰ぎました。少し淋しい細面ですが、水火の中へでもといった気組みが、その切れの長い眼や、キリリと引締った唇にも溢れます。

「こうなれば、最初からやり直しだ。お品さんは手蹟が良いから、御苦労でも去年の暮からさらわれた人の名と、年と、町所と商売とを調べ上げて、さらわれた日と時刻と、出来れば天気と手口を順々に書いておくんなさい」

「それくらいの事でしたら、――でも筆蹟は良くはありませんよ」

「それから八は、吉原は言うまでもなく四宿の盛り場を廻って、去年の暮頃から住込んだ、新顔の妓に出来るだけ逢ってみるんだ」

「へッ、こいつは悪くねえ仕事だね」