Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
脂ぎって、精力的で、ちょっと見は四十七八でしたが、――もうすぐ五十五だから――と口癖のように言っていたのをみると、たぶん五十四だったでしょう。とにもかくにも、自分の歳のサバを読むような、生優しい女ではなく、冷酷で、押しが強くて聡明で、強慾で、高利貸に生れ付いたような、逞しい心の持主でした。
そのお米が、あまり立派でない――実用一点張りの殺風景な二階で、一刀の下に刺し殺されていたのを、お米の遠縁で、二三年前から居候している茂七という三十男が見付けたのです。
ところで、その見付けようがまた、恐ろしく変っておりました。ガラッ八の言葉で説明すると、
「居候の茂七が、あんまりひどい小言を食らった上、その晩にも追出されそうなので、お米を脅かすつもりかなんかで、質物の脇差のうちから、一番よく光る大ナマクラを持出し、そいつを抜身のままブラ下げて、二階で帳合せをしているお米の部屋へ飛込むと、――肝腎のお米は一と足先に入った曲者に刺し殺されていたんだそうです」
「なるほどそいつは変っているな、――曲者はどうしたんだ」
「茂七は逃げて行く曲者の後ろ姿をチラリと見た――と言いますが、二階は四室もある上、廊下に灯がないから、男か女か、それさえ判らなかったそうで」