Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
「生憎誰も居りませんでした。こんな広い家ですから、六人や七人住んでいても滅多に顔を合せることもございません。それに亡くなった主人は、無駄な灯を点けるのが大嫌いで、夜分などは空家のようです。不自由といえば不自由ですが、どうせ抵当流れに取った家で、買手が付かないと、越すわけにも参りません、ヘエ――」
和助は支配人らしく、いろいろと気を配ったことを言います。
「番頭さんの給料は」
「通って年に十両の約束でございました。が取立ての具合では少々の歩合もありました。もっとも女房がこの家へ住み込まして貰ってからは、それが七両に減りましたが――」
「たいそう少ないようだが」
「ヘエ――」
「お前のお神さんは手伝っていたわけじゃないのか」
「お手伝いも致しましたが――」
女主人お米の徹底した吝嗇振りはさすがに和助の口から言い兼ねた様子です。
「主人のお米さんが死ねば、この身上は誰のものになるのだえ」
「お夏さんでございましょう」
「お前は?」
「私はお暇になるのを覚悟しております」
「すると、主人が殺されて困るのは、番頭さん一人ということになるね」
平次の質問は妙に皮肉な調子でした。
「いえ、私も少しばかり給金の前借りがございますし、――誠に申しにくいことですが、親分さんの方の手で知れると面倒ですから思い切って申し上げますが、――お神さんには内緒