Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

紋切型の怪談じゃないか、江戸開府以来もねえものだ」

「ところがね親分、それがみんな幽霊の註文なんだって言いますぜ」

「何? 幽霊の註文、贅沢な亡者もあったものじゃないか」

「葬いを出してくれなきゃア浮ばれないから、私の持物のうちでも、日頃から大事にしていたものや金目のものをみんな纏めて、身体の代りに、小判で三百両棺桶の中へ入れて、祖先の墓の側に埋めて貰いたい――って」

「八ッ、それは本当か」

「本当にも何にも、町内で知らねえのは銭形の親分ばかりさ」

「とんでもねえ野郎だ。俺の住んでいる町内で、そんな人を舐めた事をしやがって、ガラッ八、来い」

帯をキュッと締め直すと、白磨きの十手を手拭に包んで懐の奥へ、麻裏を突っかけて、パッと外へ飛出します。

「親分、どこへ行きなさるんだ。断っておくが、あっしのせいじゃないぜ」

平次の意気込みに驚いて、少しおどおどするのを、

「何をつまらねえ、誰も手前のせいだなんて言やしねえ。その面はまた幽霊に向く人相じゃないよ、浅草の化物屋敷で、大入道の役者を一人欲しいって言って来たぜ」

「チェッ」

「怒るな八、近江屋へ真っ直ぐに案内しろ。親達に歎きをかけた上、大金までせしめようというのは、いかにも憎い幽霊だ。