Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
「…………」
「もう一人は、三輸の万七親分のところに居る、お神楽の清吉」
「えっ」
「これなら捕縄のさばきはお手のものだ」
「それだけか」
「神谷町の伊勢徳の手代――あの眼を潰された惣吉も、一年前まで浅草の出店に居て、お藤と変な評判が立ったそうですよ」
「フーム」
「とにかく、あの娘の情夫は皆んな怪しいと思って間違いはありませんよ、大変な娘があったものさ」
「それで大方眼鼻が付いた。八、もう偽物なんかに負けないつもりだよ」
「親分、聢りやっておくんなさい」
ガラッ八は大はしゃぎですが、平次はまだ深々と拱いた腕を解こうともしません。
「それにしても、不思議なことが二つ三つあるんだ」
と平次。
「どんな事で、親分」
「強盗の入る晩は、きっと俺がどこかへ行った時だ、――言い訳の出来ないように仕組むのが一つさ」
「それから」
「俺の縄張うちへは足を踏み入れないのも不思議だ」
「親分が怖いんで、お膝元へは乗込めないでしょうよ」
「そんなはずはない」
「だがね、親分、あっしにも腑に落ちない事が一つあるんだが」
ガラッ八も高慢らしく腕を拱きます。
「何だ、言ってみろ。――あんまりお前の腑に落ちた物事なんてえのはあるまい」