Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
若いに似合わず金儲けは上手で、町内でも評判の専助ですが、平次が見たところや、八五郎が聞齧ったところでは、見掛けに似合わぬとんだ孝行者だということでした。
「親分、いよいよ汚名がそそがれましたね。泥棒の左の頬に、火のような赤痣があると聞いた時は、思わず声が出ましたぜ。嬉しさがこみ上げるてえのはあの事だね」
ガラッ八の言葉を空耳に聞いて、平次は、
「いよいよこの強盗は桔梗屋のお藤と引っかかりのある者に決った。お前が聞込んだ筋を一つ一つ手繰ってみよう」
「役者の中山半七郎は、小屋が休みでとぐろを巻いていますぜ」
三味線堀の裏長屋ながら、八五郎が案内したのは芸人の住居らしく磨かれた家でした。
「御免よ、親方は居なさるかい」
「あッ、銭形の親分さん、――どうぞ」
半七郎はアタフタと二人を迎え入れました。少し自堕落な風俗ですが、役者らしく白粉焦けのした顔や、スラリとした後ろ姿が、平次に似ないことはありません。
「私を知っていなさるかい」
「銭形の親分さんを知らない者はありません」
「お世辞ものだね、親方」
「親方とおっしゃるのは御勘弁を願います。私はまだ本当に馬の脚で――」