Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「…………」

「夜の明けないうちから小屋掛けをしているに不思議はないが、一つ恐ろしくかけ離れて、横山町三丁目に、河童の塩漬を見せる小屋があるから驚くでしょう」

ガラッ八は勢い込んで続けます。

「ちっとも驚かないよ、地割りに漏れたもぐりの香具師だろう」

「大きな親爺が、女房と二人で、今から木戸に坐っていますが、プカプカ燻している煙草は、国府の上等、――お大名の御用に上がるような葉だったらどうします、親分」

「少しおかしいな」

「少しどころじゃありません、あれが昨夜の泥棒に違いないと思うがどうです。これは“馴れ”や“理窟”じゃない、あっしのカンで」

「フーム」

「五千両持出したところを、番頭の正次郎に見付かり、追っかけて来たのを路地で絞め殺した、――が、町木戸がうるさいから、夜中じゃ遠く逃げようはない、ことにこの辺は浅草御門や、両国の橋番所、伝馬町の大牢まで近いから、千両箱を五つ持って、どこへも行けるわけはねえ、幸い用意した河童の塩漬、あの中へ隠して、小判の塩漬などは良い智恵じゃありませんか」

いやもうガラッ八の得意さ――

「五千両盗んだ大泥棒が、人まで殺して逃げ場に困っているくせに、国府などを喫っているだろうか」