Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme
楽しく眺めているのでした。
「その養子の兵太郎が、七日の間に命を奪られるという騒ぎだ、本人は思いのほか落着いているが、親の彦太郎の方が大変ですぜ」
「誰がそんなに命取りの日限まで触れて歩いたんだ」
ガラッ八の八五郎の、逆上せあがった報告を軽く受けて、銭形平次はこう問い返しました。初夏のある朝、若葉の色が眼に沁みて、かつお売りの声がどこからか聞えるような日です。
「手紙が来たんですよ、親分。それも一度や二度じゃねえ、つづけざまに三度」
「そんな悪戯は今に始まったことじゃないよ。命を取ると言った奴が、昔から本当に命を取った例しはない。放っておくがいい」
平次は事もなげでした。「殺す奴は黙って殺す」というのが、長い間の経験が教えてくれた平次の信条だったのです。
「ところが本当にやりかけたんで」
「何を?」
「最初の手紙が店先へ投げ込まれたのは三日前、それから一日に一度ずつ恐ろしいことが起るとしたらどんなもんで」
「恐ろしい事というと」
「三日前――あの晩はやけに暑かったでしょう。若旦那の兵太郎はまた恐ろしい暑がりやで、あんな晩は寝る前に裏の井戸端へ行って、汲み立ての水で身体を拭くんです。