Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

「こんなこと、誰にも言ったことがないんだよ。君と僕とは何か肉親のような気がするね」

「ええ、私もときどき兄のような気のするときがありますわ」

「君を死なせないように、死のうとするときに、小麦粉でも飲ませようかと考えたりしたんだけど。君が先に死ぬと言ったね? 残された僕というものを考えたら、ひどいんだ。ひどいよ。先になんぞ死んだら、死骸を蹴飛ばすね、僕は。――ね、一緒に死のう。こんなにも信じているのに」

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親より先に死ぬということは、親不孝だとは知っています。でも、男の人の中で、もうこれ以上の人がいないという人に出逢ってしまったんですもの。お父さんには理解できないかも分かりませんけど。太宰さんが生きている間は私も生きます。でもあの人は死ぬんですもの。あの人は、日本を愛しているから、人を愛しているから、芸術を愛しているから。人の子の父の身が、子を残して、しかも自殺しようとする悲しさを察してあげて下さい。私も父母の老後を思うと、切のうございます。

でも、子もいつかは両親から離れねばならないのですもの。人はいつかは死なねばならないんですものね。