Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans
村の四郎ッぺ
『さすがに、お早いことだなあ……』
柿の花を踏みながら、一学は家のほうへ行って、母屋から自分の浴衣を抱えて来て丈八に与えた。
それを着更えに纒いながら、
『惜しい事をした。――然し敵ながら一かどの男という気がした。何か、当家へ来ている書面でも掠められはしないか』
『そんな事はあり得ない。然しあの分では、赤穂にも小骨のある人間がいるらしいな』
『いるぞ』
唇をひき緊めて、丈八は凝と一学の顔を見つめた。一学は縁へ足をのせながら、
『ま、落着いて話そう。腹ぐあいは何うだ』
『すいて居る。蕎麦が食いたい』
『たのんでおこう。――母上、蕎麦を打ってくださらんか。江戸表の友達が食べたいというのです』
そう云って一学は、亡父が隠居部屋にしていた裏の一室へ、丈八と共にかくれた。
村の四郎ッぺ
『赤穂一藩の開城離散は、無事に落着くと聞いたが、その後の浪人共の動静は?』
坐るとすぐ、一学が訊ねた。
丈八は、道具買いになって入り込んだ当初からの見聞をこまかに話して、
『受城使の脇坂淡路守の手へ、城を明け渡して後は、江戸上方へ上るもあり、近郷の縁類を頼って退去するもあって、赤穂の始末は一段落とも云えるが、お家に取っては、むしろこれからが戒心の秋ではあるまいか』