Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans

Aozora Bunko

同じ役目を持って来ている者は、大阪、伏見、洛中洛外、奈良あたりまで亙って、およそ二十二、三名は上洛っている。それ以外は何も知らん』

『よく云った、放してやろう』

腕頸の下緒を解いて突き放した。作兵衛は、残念そうに、屹と、白い眼を後に向けたが、そのまま闇の中へ姿を晦ました。

毘沙門前へと、石段を下りながらも、二人は、手に入れた木村丈八の紙片を、もういちど出して読みかわしていた。あれほど、内蔵助が緻密に身辺を偽装い、同志の工作に霧を張っていてもこうである。まして、堀部、奥田、原、大高などの面々が急激に事を起そうとしたとて成功する筈はない。却って、上野介の身に急迫を感じさせて、米沢城の奥深くでも追いこんでしまうのが落ちではないか。――沁々そう感じながら、又之丞が、

『幸右衛門』

と、呼んだ。

『なんだ?』

『遽に、俺は、道中先の大夫のおん身が案じられて来た。十八尺という男、何者か知らんが、万一、船中でも、内蔵助殿にどんな害を加えまいものでもない』

『俺も、黙っていたが、先刻からしきりと胸騒ぎがする、虫の知らせのような気がしないでもない。まして、今訊けば、この上方だけでも、二十名以上の密偵が入りこんでいるとすれば、奴等が、逆に此方の先手を打たないとも限らぬからな』