Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lisez 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 335 908 caractères · 669 écrans
鳰鳥は笑って遮った。「妾の目から見る時は、世間の男は木偶同様、恐ろしくもなければ面白くもない。それに荻ノ江を連れて行ったら思わぬところで腕立てしてかえって迷惑なことがあろう。さてこう話が決まったら、そろそろ妾は出かけるとしよう」
鳰鳥はいそいそと立ち上がった。
「どうぞ珍らしい出来事が、妾を迎えてくれるとよい」
「ではお出かけでございますか」
「ご無事でお帰り遊ばすよう」
「妾のことより後が大事、精々うまくやっておくれ」
「それは大丈夫でございます」
――そこで鳰鳥は忍びやかに城を抜けて町へ出た。
この夜町は賑わっていた。
ご領主のお館で催しがある。それで町方でもそれを機会に、お祭り騒ぎをしようというので、立ち騒いでいるのであった。
「さて、どっちへ行こうかしら?」
鳰鳥はちょっと思案したが、上松の方へ足を向けた。木曽街道は今も昔も道幅の狭いので有名であったが、今夜に限ってその道は人の波で充ち充ちていた。しかし半里も歩いて行くと、人家も途切れ人影もまばらに、木曽街道本来の寂しい姿となってしまった。
「おやおや何んだか寂しいねえ」
いくらか鳰鳥は心細くなったが、さりとて引き返すほどでもなく、尚ズンズン進んで行った。