Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lisez 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 335 908 caractères · 669 écrans
四四本丸
彼らは今朝青母衣組の者から、忽然襲撃された時まで、不覚と云おうか迂濶と云おうか、大鼠山の鬼王丸のことを、実は考えに入れていなかったのである。
脇屋刑部事弾正太夫と、意見の合わないそのために、葡萄大谷は立ち出でたものの、余りに興奮したためか、旅金も持たず地理も調べず、とく部落を抜けようとして、硫黄ヶ滝の絶壁の雪を、犯して登りはしたが、登り詰めた辺りに鬼王丸の住む岩石ヶ城のあることを、はたと忘れていたのであった。
「鬼王丸こそは野武士の頭、一城の主でありながら、附近を通る旅人を捉え、旅人蔵の中へ監禁し、身代金を払えばよし、払わぬ時にはあるいは殺し、または生かして土工となし、苦役に従かせるという事じゃ。もしまた美しい女子を見ると、己が慾をとげた後、人買いに売るとも聞いている。いかに乱れた世とは云え、聞くも恐ろしい鬼畜の振る舞い、折りもあったらば引っ捕らえ神の御教えを説いてやらねばならぬ」
かように日頃からオースチン師は、鬼王丸の所行については、心を悩ませていたのであったに、捉えるどころかかえって捉えられ、今さら、自分達の不覚悟が、恥ずかしく口惜しく思われるのであった。