Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
Lisez 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 335 908 caractères · 669 écrans
名香月宮殿
「いと易いことじゃ、聞かせてやろう」
武士は鷹揚に笑ったが、
「よく聞け、俺の姓名は……」
「しばらく!」と突然、一人の武士、頬髯を生やした武士が、白髯の武士を遮った。
名香月宮殿
「薄が野山で招いている。落ち鮎が川に瀬走っている、ほんにもう秋がおとずれて来た。なんという寂しい眺めであろう」
鳰鳥は窓から野山を眺め、この頃では一入物の憐れをしみじみ心に感じながら、誰に云うともなく云うのであった。
彼女のもとへは、あの夜以来、白髯の例の老武士が、あの時のように、供を連れて、三日にあげず通ってきた。あの時、名前はと訊いたけれど、家来に止められて名のろうともしなかったが、その後しげしげ通って来てもやっぱり名のろうとはしなかった。
「このように白髯があるのだから、白髯の男とでも云うがよい」
ある時戯むれにこう云ってからは、長者の家の者達は、それ以来白髯の老武士を「白髯の殿」と呼ぶようになり、額に凄い太刀傷のある赤ら顔のものものしい武士のことをば「傷のお方」と呼んだりした。
長者にとってはこの一行は、またとない大事な客であった。酒は浴びるほど飲んでくれる。遊女は幾人でも聘んでくれる。