Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans
『はい……』
『今日かぎり、暇をくれる。そちは豊岡の実家へ帰れ』
『えっ? ……』
お陸は、息を嚥んだ。良人の言葉をまだ疑うように、青白い顔して、やや鋭く、
『な……なぜでございますか』
と、詰め寄った。
内蔵助は、その眸を、凝っと見すえて、
『家風に合わん』
と、膠も情味もなく云った。
『もしっ……旦那様……。何ぞ、わたくしに落度でもござりましたならば、どうぞお宥しくださいませ。何のようにも、改めまする』
『そちは幾歳だ』
『…………』
『もう叱って改まる年ではあるまい。その叱言も近頃はほとほと云い飽いた。この内蔵助は、赤穂退去以来、名も、池田久右衛門と改め、世をおもしろく、可笑しく、凡の一町人になって暮すのだと、あれ程、お前たちにも話し、これから先は、弓矢よりは地所家作、武道よりは算盤大事と、主税や吉千代の教育にも、左様に心得置くようにと、固く申しわたしてある。然るに、子どもが剣道を励むのを、蔭で欣んでいるような量見では、久右衛門の家内として、行末心もとない。……家風にあわんと云うのはそこじゃ』
『旦那様……それは御本心でござりますか』
『知れたこと』
お陸は、畳へ俯つ伏した。