Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんぺんちゅうしんぐら
新編忠臣蔵
吉川 英治
Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans
泉岳寺炉辺話
時の門
かれらは、雪にかがやく、人間のすがたを見、正しく、犬以上のものである人間を発見した。同時に、それは自分の人間の発見でもあった。四つ辻や道傍にかたまっている無数の小市民の顔には、今更のように武士という階級に対しての新しい認識を持ち直し、そして黙っている中に、
(やはりおれ達とは違う。いや、おれたちも実は、決して、畜生以下のものじゃない)
と、何か日頃の町の人々よりは、香気のある、より美しい、そして、尊敬に似た羨望すら感じながら、凝と、過ぎゆく浪人たちのほがらかな面や服装を、不思議なもののように見送っていたのであった。
引揚の道順は、
お船蔵の裏通りから永代橋へ――そして霊岸島――鉄砲洲――汐留橋――日比谷――仙石邸前――伊達家前――金杉橋――
と経て泉岳寺へ行き着く予定。松坂町からそこ迄は、ざっと、二里ほどの道である。
『御老人、おつかれであろう、駕に召されい』
内蔵助は、弥兵衛老人をふり向いてこう劬わった。老人は例の気性で、なあにと首を振ってあるきつづけていたが、若い人たちとの足幅が一致しないので、お船蔵あたりから町駕へ乗った。
原惣右衛門や、近松勘六や、神崎などの傷負の者も、すすめられて途中から駕にした。