Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ろうごくのはなよめ
牢獄の花嫁
吉川 英治
Lisez 牢獄の花嫁 (ろうごくのはなよめ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 213 caractères · 325 écrans
羅門氏、東儀殿、武士の情けです。見のがしてやって下さい」
「ウーム」
と、東儀もさすがに、死をもって、子の破滅を救おうとする親心の前には、太い息をついて、腕を拱んでしまった。
羅門は、さも同情に堪えぬように、
「ああ、ご無理もない」
と、横を向いて、暗涙を拭った。
そして、低い声で、
「東儀殿、見のがしてやったらどうだ」
と、囁いた。
そう言われると、東儀は、捕縄役人の冷厳な本心が、かえってピクリと醒めて、
「いや! 断じて相成らん。――切腹してまで、子を助けたいというのは、なおさら花世に深い秘密のある証拠ともうけとれる」
さすがの羅門も、呆れたように、
「貴公は怖ろしい法の権化だ」
と、呟いた。
「いかにも、十手をとる以上は、飽くまで私情を殺さねばならぬ。花世の罪科が明白になれば、五百之進殿も、当然、切腹の運命は遅かれ早かれ来るものに決まっておる。――見のがすなどとは、もってのほかだ」
五百之進は、俯つ伏せていた顔を、がばと上げた。もうその顔は、青い死相に変っていた。逆手につかんでいる脇差のつばが、がたがたと顫いて、板縁に鳴った。
「で、では、これほど、お縋り申しても」