Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ろうごくのはなよめ
牢獄の花嫁
吉川 英治
Lisez 牢獄の花嫁 (ろうごくのはなよめ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 213 caractères · 325 écrans
岩壁の暦
早飛脚の支度を」
「それは、途中で、脱ぎ代えます」
「ウム、そうか。まだある、路銀が不足じゃろう、それから、わしのこの印籠には、種々と薬がはいっておる。体を大事に」
と、老先生の温か味。
押しいただいて、
「では、ご機嫌よく。――しばらくのお別れを」
と、加山耀蔵は、その夜、その場から、目黒行人坂を振出しに、大山街道から東海道へ。
――そしてやがて、白雲つつむ秘密の松平家、山城の国四明ヶ岳の含月荘へと、急ぎに急いで行ったのであった。
岩壁の暦
彼がとった道筋は、この前、玉枝が自身で、秘密の小筥を抱えて、含月荘を訪れたあの坂本道と、変らなかった。
途中で、姿はすっかり、飛脚屋に変装して、例の小箱を、棒の端に括り付け、手拭を巻いて、肩に担いでいる。
色の褪せた紺の脚絆、陽に焦けた、皮膚は黒いし、髪は埃にまみれている。誰が、どう見ても、飛脚屋である。江戸の同心と観破られッこはない。
ただ、まずいのは、足に、草鞋摺れの水腫ができて、それが痛むことだった。何しろ、こっちへ来る前は、病臥の床に横たわって、寝癖のついていた足なので、たちまち傷めてしまったのが、道中十六日の間によけいにひどくなっていた。