Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lisez 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 335 908 caractères · 669 écrans

Aozora Bunko

「股!」と叫んで次に投げた。剣は股に刺さっている。

「胴!」と叫んで三本目を投げると剣は胴を貫いていた。

「肩!」「腕!」「脛!」「腹!」「胸!」「肘!」と、言葉に応じてその剣は、呼ばわった場所を貫くのであった。しかも電光の速さをもって、同じ芸を三度繰り返し一度も仕損じなかった。全く神妙の芸である。

おりから一人の香具師が、またも舞台へ現われたが、体格雄偉の大丈夫で、右衛門と呼ぶ男であった。

右衛門は紋十郎の前に立ち、片手に木刀を提げながら、

「参れ」と一声声を掛けた。「えい!」と叫んだのは紋十郎で、眩いばかりの光を放す明皓々たる十本の剣は、それと一緒に次々に右衛門目掛けて飛んで行く。

チャン! チャン! チャン! と、鋭い音が、舞台の上で起こったと思うと、十本の剣は右衛門によって悉く木刀で打ち落とされていた。

見物に混って見ていた数馬は、思わず感嘆の声を上げた。

「天晴れ見事な神妙剣! 到底香具師の業ではない。切先鋭い剣の飛礫! それを打ち払った木太刀の冴え! ウーム、迂濶には見遁がせぬわい! あの幻々の木太刀の冴えを会得することが出来たなら、坊主之助の投げる飛礫をまた防ぐことも出来るであろう。