Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(八)

吉川 英治

Lisez 三国志(八) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 195 604 caractères · 391 écrans

Aozora Bunko

ところがその途中には、蜀の廖化や張翼などが、手具脛ひいて待ち伏せていた。ためにその途中、彼の軍は手痛く不意を衝かれ、前後の旗本も散々に打ち滅ぼされてしまった。そして司馬懿はついにただ一騎となってしまい、闇夜を鞭打って方角も見さだめず、無我夢中で逃げ奔っていた。

廖化が見つけた。

「天の与え。こよいこそ、司馬仲達の首はわが手の物」と揉みに揉んで追撃した。

司馬懿は振り向いて、迫りくる敵影と、真っ先の廖化を見て、

「わが運の尽きは今か」と、身の毛をよだたせた。

すでに、廖化の剣は、彼のうしろに迫っていた。司馬懿は目の前にある喬木の根をめぐって逃げた。それは十抱えもある大木だった。

廖化も大木をめぐって追いまわした。司馬懿の運が強かったものか、廖化が馬上から振り下ろした一刀は、相手の肩をはずれて、喬木の幹へ発矢と切りこんでしまった。余りに勢いよく斬り込んだので、廖化が、

「しまった」と、喚きながら抜き戻そうとあせるうちに、司馬仲達は乗れる馬に一撃加えて、遠くの闇の裡へ逃げ去った。

三

「残念」

廖化は地だんだを踏んだ。そしてようやく刀を抜きはずすと、再び、

「この機を逸して、いつの日か仲達の首を見ん」