Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans

Aozora Bunko

『土民共、静かにせい』

『土民とは何じゃ。浅野家の米一粒食ったわし等じゃないぞ』

『まあ、穏かに聞こう。一体、其方共は、何処の者だ』

『吉良家の領民じゃよ』

と、寺子屋師匠らしい杖を持った先刻の老人が、昂然と答えた。

その杖を、また上げて、一方を指しながら、

『ここから南へ一里半、幡豆郷、乙川、小宮田、横須賀、鳥羽、岡山、相場、宮迫の七村は、足利氏の昔から吉良氏の領地じゃ――知らぬようだから教えておいてやろう。郷の北に八ツ面山というのがある。そこから雲母を産するので、遠い昔からこの地方を、吉良の県とよび、吉良の庄とも唱えてきたのじゃ。――御当代、上野介義央様まで、十八代七百余年、一度も、領主を替えたことのない吉良家の領民じゃ。戦国で成り上った新しい大名の分家筋などとは、ちと違うぞ。わかったか』

『うむ……してそれから?』

『聞けば、其方の主人内匠頭とやらいう浅慮者が』

聞くに堪えかねたとみえて三平が、

『老ぼれッ、無礼だぞっ』

と、弦のように、柄手の肱を張った。

藤左衛門は制して、

『黙っておれ三平。何か云い分でもあるらしい。朴訥な領民の声だ、聞いてやるくらいな寛度は持ってもよい』