Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんぺんちゅうしんぐら

新編忠臣蔵

吉川 英治

Lisez 新編忠臣蔵 (しんぺんちゅうしんぐら) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 337 181 caractères · 676 écrans

Aozora Bunko

『うそをいえ』

八十右衛門の笑い声には、城内で一同と酌んだ酒のにおいが残っていた。

『何も、遠慮せんでもいいわさ。こういう一国の急変には、物資がうごく、物資がうごけば町人は儲かる。すこしも、憚るには当らんじゃないか。武士は武士、町人は町人、自からの立場がある。正道を踏むというのは、その立場に揺ぎや誤魔化しのないことを云うのだ』

『御尤もで……』

『この際、町人は町人道を守ればよい。武士には又、武士の態度がある。俺は思うのだ、百姓でも、町人でも、その道の職に成り切っている奴が一番偉いと』

『では、町人は、儲けてもかまいませんか』

『ただし、不義、暴利は成らんぞ。正しく儲けろ。これから先も、他から領主の国入がある。祝事がある、人心が一新する、随分、其方たちにはよい風向だ』

『何か、皮肉を云われているような気がいたしますな』

『ははは。案外、貴様も正直者だな。浜へ参ったのも、商用であろうが』

『所が、つまらない頼まれ事で、多年の御縁もあること故、いやとも云えず、町人共も、この騒動では随分、ただ奉公もいたして居ります』

『藩の御用か』

『藩の御用なれば、たとえ、どう損がゆこうと身を粉にしようと、愚痴などは申しませぬが、あの吝い大野様からの吩咐けなので』