Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ろうごくのはなよめ

牢獄の花嫁

吉川 英治

Lisez 牢獄の花嫁 (ろうごくのはなよめ) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 162 213 caractères · 325 écrans

Aozora Bunko

「やあ、あれか、評判の美女の蝋人形は」

「凄いな、生きているようだ」

「ばかをいえ、鷺江お雪の死体を写すと書いてあるじゃねえか。死人形が生きているようじゃ、下手いことにならあ」

「だが、あの血の色の生々しさッたらねえな。触ると、指につきそうだ」

「オヤ、指といえば、左の手の人差指が一本切り取られてあるぜ」

「ほんとだ。殺した上に、指を一本切ったんだ。ひどい真似をしやがる。奉行所ものろまじゃねえか、なぜ早く下手人を捕えて、逆磔にしてしまわねえんだろう」

「叱ッ、叱ッ……。そこらに、八丁堀の手先がいるぜ」

会期の七日間、毎日の人気はその死人形に蒐って、そこばかりは朝から夕刻まで黒山のような人だった。

と――明日はもうこの催しも終ろうという六日目の夕刻に迫ってからであった。人混みの中に揉まれて、舶載の物産や、諸国の織物、工芸品、会主鳩渓の出品になる珍しい火浣布とか、エレキテルの機械とかをよいほどに見流してきた、黒羽織黒小袖という目立たない服装をした一人の武士が、深編笠のつばに片手をかけながら、いつのまにか、死人形の飾ってある青竹の手欄の前にぴたと足を止めて、

「オオ……」