Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lisez 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 335 908 caractères · 669 écrans

Aozora Bunko

彼はお吉の屍を手早く木の上へ担ぎ上げたがこれは餌に饑えた狼の餌食になることを恐れたからであった。

雨は益※(二の字点、1-2-22)降りしきり、一時絶えていた嵐さえ加わり、全山悉く暴風雨となった中を、紋十郎は裾をからげ韋駄天のように走り出した。硫黄ヶ滝へ向かうのである。

危難を遁がれた島君は険しい峠を上へ上へと力の続く限り駈け上がった。しかし十町と登らぬうちに彼女の力は尽き果てた。

岩の上へ腰を掛け一息入れて休んだがその間も心は焦々した。

「こうして休んではいられない。一刻も早く追い付いて紋十郎めの悪企みを右衛門さんに話さねばならぬ」

でまた彼女は立ち上がり足に委せて駈け出したが、今度は三町とは登らぬ中に彼女の精根は尽きてしまった。道の傍の芝草の上へがっくり体を横仆しにして彼女はハッハッと息を吐いた。

お吉を相手に命懸けの恐ろしい争いをしたことが彼女を疲れさせたのであった。手の節々足の節々が一度に劇しく痛み出した。そうして一番恐ろしいことには彼女は次第に眠くなった。

「眠ってはいけない眠ってはいけない。眠っていられる時ではない。右衛門さんが殺される! 右衛門さんが殺される! さあ早く起きて駈けなければならない!」