Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lisez 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 335 908 caractères · 669 écrans

Aozora Bunko

もっともそういう天才なればこそ、木食仙人が見込んだものであろう。

彼女はそこで決心した。

「人家へ出てもつまらない。女の泣き声を追ってみよう。ほんとに悲しそうな泣き声だ。困っているに違いない。行って助けてやることにしよう」

東南を指して歩くことにした。

非常に険しい道ではあったが、それでもズンズン歩いて行った。やがてその道もなくなってしまった。しかしやっぱり歩いて行った。

しかし彼女の遠耳秘法には、一つ未熟な点があった。

女の泣き声がきわめて手近に――数町先のように聞こえたが、それでいて二里三里と歩いて行っても、近付くことが出来なかった。

五里あまりも歩いたであろうか、忽然深い谷へ出た。

そこに女が二人いた。若い美しい娘であったが、泣きながら岩山を指していた。

「どうなさいまして? 可哀そうに」

近寄って鳰鳥は優しく訊いた。

二人の乙女は驚いたように、しばらく鳰鳥を見詰めていたが、「妾達は盗まれたのでございますの」一人の乙女がこう云った。

「おやおやそうして何を盗まれて?」鳰鳥は立ち入って訊いて見た。彼女には泣いている二人の乙女が妙に気に入ってならなかった。