Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

Lisez 蔦葛木曽棧 (つたかずらきそのかけはし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 335 908 caractères · 669 écrans

Aozora Bunko

けれどもお前も知っている通りあの如来衛門の悪漢めは、私にとっては商売の敵じゃ! 何故かというにあの男は、自分が男を売りたさに、達者だなどと云われたさに、この私の商売を悪様に世間に向かって云い触らしおる――女の操を売り物にして金ばかり儲けたがる藪原長者は、人間ではない畜生だとか、ああして金は儲けても、やがて悪銭身に着かず、そのうちに貧乏になるだろうとか、わけても小癪にさわるのは、私の財産の女どもをうまうま口車に乗せおって、こっそり館から抜け出させ、他国へ逃がしてやることじゃ。この私がもしも畜生なら彼奴は泥棒というものじゃ! 泥棒と云えばあの野郎め、俺に堰かれたその夜から裏手の石垣を掻き登り、お前の室へ窃りと忍んで行くということだが、これこそ泥棒の所業であろう……なんと白萩、お前の情夫は、そういう泥棒野郎なのじゃ! だによって捨てろと訓すのじゃ! 今夜こそ口先のあいあいではこの長者様は承知せぬぞ! 性根を据えて返辞をせい!」

こう云われても白萩は、今にも折れそうな細い頸をじっと首垂れているばかりで、返辞しようとはしなかった。

藪原長者の赤黒い顔は次第に一層赤くなった。