Classici giapponesi con furigana
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たいらのまさかど
平の将門
吉川 英治
Leggi 平の将門 (たいらのまさかど) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 232.193 caratteri · 463 schermate
「ところで、小次郎……」と、彼は声を落して――「おぬしは、左大臣の召使だ。ここでひとつ、手がらを立てろ。な……こうして」
と、何か一策を、ささやいた。
そして、やおら立ち上がると――
「じゃあ、待っているぞ。八坂の塔で」
不死人は、さいごに、念を押すと、それこそ、燕が川を擦るような迅さを見せて、たちまち、加茂の向うへ渡って行った。
気がつくと、一乗寺の峰のふところから、白い雲が、ゆるぎかけていた。その辺りの白雲がゆらぎ出すと、いつも峰の肩に、夜明けの光がほの白むのが近い兆しである。――小次郎は、肚をきめて、盗賊たちが出た裏門から、紫陽花の壺へ、駈けこんで行った。
「――大臣。大臣」
開け放されてある妻戸のひとつから入って、奥まった一間のうちへ、こう呼ぶと、うめきが聞え、そして、誰じゃ? ……と、恐々いう声がする。次の間あたりから、小次郎が、
「小次郎です。輦宿の小舎人、小次郎にござりますが、裏御門のほとりで、賊を見かけて、戦って来ました。――何も、お怪我はございませぬか」
というと、忠平は、非常に驚いたらしく、かえって、しばらくは、うんもすんも答えなかったが、ややあって、