Classici giapponesi con furigana
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めいあん
明暗
Leggi 明暗 (めいあん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.590 caratteri · 645 schermate
七十五
彼は深い穴の真上にある友達をそこへ置き去りにして、どんどん逃げだした。真事はまた始終足元に気を取られなければならないので、丸太を渡り切ってしまうまでは、一がどこへ行ったか全く知らずにいた。ようやく冒険を仕遂げて、約束通り百円貰おうと思って始めて眼を上げると、相手はいつの間にか逃げてしまって、一の影も形もまるで見えなかったというのである。
「一の方が少し小悧巧のようだな」と叔父が評した。
「藤井さんは近頃あんまり遊びに来ないようね」と叔母が云った。
七十五
小供が一つ学校の同級にいる事のほかに、お延の関係から近頃岡本と藤井の間に起った交際には多少の特色があった。否でも顔を合せなければならない祝儀不祝儀の席を未来に控えている彼らは、事情の許す限り、双方から接近しておく便宜を、平生から認めない訳に行かなかった。ことに女の利害を代表する岡本の方は、藤井よりも余計この必要を認めなければならない地位に立っていた。その上岡本の叔父には普通の成功者に附随する一種の如才なさがあった。持って生れた楽天的な広い横断面もあった。神経質な彼はまた誤解を恐れた。ことに生計向に不自由のないものが、比較的貧しい階級から受けがちな尊大不遜の誤解を恐れた。