Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
めいあん
明暗
Leggi 明暗 (めいあん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.590 caratteri · 645 schermate
百十九
百十九
しかし彼の驚ろかし方には、また彼一流の順序があった。彼は一番始めにこんな事を云って津田に調戯った。
「兄妹喧嘩をしたんだって云うじゃないか。先生も奥さんも、お秀さんにしゃべりつけられて弱ってたぜ」
「君はまた傍でそれを聴いていたのか」
小林は苦笑しながら頭を掻いた。
「なに聴こうと思って聴いた訳でもないがね。まあ天然自然耳へ入ったようなものだ。何しろしゃべる人がお秀さんで、しゃべらせる人が先生だからな」
お秀にはどこか片意地で一本調子な趣があった。それに一種の刺戟が加わると、平生の落ちつきが全く無くなって、不断と打って変った猛烈さをひょっくり出現させるところに、津田とはまるで違った特色があった。叔父はまた叔父で、何でも構わず底の底まで突きとめなければ承知のできない男であった。単に言葉の上だけでもいいから、前後一貫して俗にいう辻褄が合う最後まで行きたいというのが、こういう場合相手に対する彼の態度であった。筆の先で思想上の問題を始終取り扱かいつけている癖が、活字を離れた彼の日常生活にも憑り移ってしまった結果は、そこによく現われた。彼は相手にいくらでも口を利かせた。