Classici giapponesi con furigana
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めいあん
明暗
Leggi 明暗 (めいあん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.590 caratteri · 645 schermate
だからさ、順境にあるものがちょっと面喰うか、迷児つくか、蹴爪ずくかすると、そらすぐ眼の球の色が変って来るんだ。しかしいくら眼の球の色が変ったって、急に眼の位置を変える訳には行かないだろう。つまり君に一朝事があったとすると、君は僕のこの助言をきっと思い出さなければならなくなるというだけの事さ」
「じゃよく気をつけて忘れないようにしておくよ」
「うん忘れずにいたまえ、必ず思い当る事が出て来るから」
「よろしい。心得たよ」
「ところがいくら心得たって駄目なんだからおかしいや」
小林はこう云って急に笑い出した。津田にはその意味が解らなかった。小林は訊かれない先に説明した。
「その時ひょっと気がつくとするぜ、いいかね。そうしたらその時の君が、やっという掛声と共に、早変りができるかい。早変りをしてこの僕になれるかい」
「そいつは解らないよ」
「解らなかない、解ってるよ。なれないにきまってるんだ。憚りながらここまで来るには相当の修業が要るんだからね。いかに痴鈍な僕といえども、現在の自分に対してはこれで血の代を払ってるんだ」
津田は小林の得意が癪に障った。此奴が狗のような毒血を払ってはたして何物を掴んでいる? こう思った彼はわざと軽蔑の色を面に現わして訊いて見た。