Classici giapponesi con furigana
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めいあん
明暗
Leggi 明暗 (めいあん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.590 caratteri · 645 schermate
と兄を評した彼は、実を云うと、物質的に不安なる人生の旅行者であった。そうして多数の人の場合において常に見出されるごとく、物質上の不安は、彼にとってある程度の精神的不安に過ぎなかった。
津田の宅からこの叔父の所へ行くには、半分道ほど川沿の電車を利用する便利があった。けれどもみんな歩いたところで、一時間とかからない近距離なので、たまさかの散歩がてらには、かえってやかましい交通機関の援に依らない方が、彼の勝手であった。
一時少し前に宅を出た津田は、ぶらぶら河縁を伝って終点の方に近づいた。空は高かった。日の光が至る所に充ちていた。向うの高みを蔽っている深い木立の色が、浮き出したように、くっきり見えた。
彼は道々今朝買い忘れたリチネの事を思い出した。それを今日の午後四時頃に呑めと医者から命令された彼には、ちょっと薬種屋へ寄ってこの下剤を手に入れておく必要があった。彼はいつもの通り終点を右へ折れて橋を渡らずに、それとは反対な賑やかな町の方へ歩いて行こうとした。すると新らしく線路を延長する計劃でもあると見えて、彼の通路に当る往来の一部分が、最も無遠慮な形式で筋違に切断されていた。