Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいあん

明暗

夏目 漱石

Leggi 明暗 (めいあん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.590 caratteri · 645 schermate

Aozora Bunko

「そうさ。だが東京も今頃はこのくらい好い天気になってるんだろうか」

「そいつあ行って見なけりゃ、ちょいと分らねえ。何なら電話で訊いてみるんだ。だが大体間違はないよ。空は日本中どこへ行ったって続いてるんだから」

津田は少しおかしくなった。すると爺さんがすぐ話しかけた。

「あなたも湯治場へいらっしゃるんでしょう。どうもおおかたそうだろうと思いましたよ、先刻から」

「なぜですか」

「なぜって、そういう所へ遊びに行く人は、様子を見ると、すぐ分りますよ。ねえ」

彼はこう云って隣りにいる自分の伴侶を顧みた。中折の人は仕方なしに「ああ」と答えた。

この天眼通に苦笑を禁じ得なかった津田は、それぎり会話を切り上げようとしたところ、快豁な爺さんの方でなかなか彼を放さなかった。

「だが旅行も近頃は便利になりましたね。どこへ行くにも身体一つ動かせばたくさんなんですから、ありがたい訳さ。ことにこちとら見たいな気の早いものにはお誂向だあね。今度だって荷物なんか何にも持って来やしませんや、この合切袋とこの大将のあの鞄を差し引くと、残るのは命ばかりといいたいくらいのものだ。ねえ大将」

大将の名をもって呼ばれた人はまた「ああ」