Classici giapponesi con furigana
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めいあん
明暗
Leggi 明暗 (めいあん) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 322.590 caratteri · 645 schermate
「旦那さんは」
「いらっしゃる時は旦那さまもごいっしょでしたが、すぐお帰りになりました」
「置いてきぼりか、そりゃひどいな。それっきり来ないのかい」
「何でも近いうちにまたいらっしゃるとかいう事でしたが、どうなりましたか」
「退屈だろうね、奥さんは」
「ちと話しに行って、お上げになったらいかがです」
「話しに行ってもいいかね、後で聴いといてくれたまえ」
「へえ」と答えた下女はにやにや笑うだけで本気にしなかった。津田はまた訊いた。
「何をして暮しているのかね、その奥さんは」
「まあお湯に入ったり、散歩をしたり、義太夫を聴かされたり、――時々は花なんかお活けになります、それから夜よく手習をしていらっしゃいます」
「そうかい。本は?」
「本もお読みになるでしょう」と中途半端に答えた彼女は、津田の質問があまり煩瑣にわたるので、とうとうあははと笑い出した。津田はようやく気がついて、少し狼狽たように話を外らせた。
「今朝風呂場へスリッパーを忘れていったものがあるね、塞がってるのかと思ってはじめは遠慮していたが、開けて見たら誰もいなかったよ」
「おやそうですか、じゃまたあの先生でしょう」