Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Leggi 火星兵団 (かせいへいだん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 307.889 caratteri · 618 schermate

Aozora Bunko

何か重大なわけがあるのだ。

「のう、新田」

と、博士は両手をきちんと膝の上において語り出した。

「わしは、いよいよこれから火星兵団とたたかいをはじめるよ。いや、お前の驚くのももっともだ。わしは、いつも地球の人間のことを悪く言って、むしろ火星人の味方のようにさえ見えた。これにはわけがあるのだ」

と、博士はそこで、これまでのことを思い出しながら、

「わしとて、お前と同じ地球の上で生まれた人間であることに変りはない。だから地球人類が栄えるように、ねがうことについても人後に落ちない。しかし、今までそのことを誰にも話をすることが出来なかったのだ。なぜかと言うのに、火星人は絶えずわしの身のまわりに、目には見えないが、きびしい監視の網をはっているのだ。火星人は、わしが何か言えば、かならずそれを聞いてしまっている。だから、うっかりしたことは言えない」

「博士、それは、ほんとうですか。私は、博士のおっしゃる火星のスパイを、見たことがありませんが……」

「今も言うとおり、お前などの目には見えないのだ。わしにも見えない。しかし、わしはそれを知っている。火星人は、わしの声の特徴をよくしらべている。